米国の自動車クリーン化、HVが支える~補助金なしでも需要は堅調

連邦補助金の廃止により、米国のクリーンカー需要は低下して化石燃料への依存が再び強まるのではないかという懸念が生じているが、ハイブリッド車(HV)の販売は堅調で、米国の乗用車市場は今後も段階的にクリーン化するとの見方を、ロイターのコラムニスト、ギャビン・マグワイア氏が紹介した。

◇駆け込み需要の反動

マグワイア氏によると、電気自動車(EV)購入1台当たり7500ドルの税控除が撤廃されたことで、プラグインEVの新車販売はしばらくの間低調が続く見通しだが、元々税控除の対象にならないことが多かったHVの需要は持続しており、米消費者が政府支援なしでも低排ガスの移動手段に依然として関心を持っていることを示している。

2025年10月の販売データは、一見するとEV市場が深刻な混乱に陥り、政府の強力な支援なしでは車両電動化への関心が限られてしまうように見える。アルゴンヌ国立研究所によると、10月の電気自動車(EV)販売台数は7万5000台弱。前月から47%も減少し、23年1月以来の低水準だった。プラグインハイブリッド(PHV)の販売も前月比19%減と約3年ぶりの低水準だった。

しかしデータをよく見ると、補助金廃止前の駆け込み購入の急増がその後の落ち込みを際立たせたことが分かる。1~10月のEVとPHVの合計販売台数は130万台と過去最高に達し、22年の同期比より4%増えた。このうちEVは107万5000台と24年比で8%増加しており、PHVは23万4336台で過去2番目の水準だった。

◇ハイブリッドに期待

EVとPHVが前月比で急減したのとは対照的に、10月の米HV販売台数は6%増加の15万9431台だった。月別では3カ月ぶりの高水準で、1~10月のHV販売は過去最多の164万台に達している。HVの年初来販売はプラグインEV(EVとPHV)の販売を25%上回り、HVが電動車販売の中で最大セグメントとしての地位を固める結果となった。

11月のEV販売データは近く発表されるが、プラグインEVの新車販売は、購入希望者とディーラーの価格差が埋まらないため引き続き低調が予想される。

低調な販売は、米国のEV市場がさらに縮小しており、クリーンカー産業が政府支援なしでは競争力を保てない兆候…という見方につながる可能性がある。しかし、米国のクリーンカー需要をより正確に測る指標になるのは、ガソリン車に価格帯が近く、化石燃料への依存を抑えたい消費者にとってより手頃な選択肢であるHVの販売台数と考えられる。

(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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