ユタの防衛会社、ワールド・カップ会場の上空を警備 〜 不審ドローンを「スカイドーム」で無効化

カナダと米国、メキシコで現在開催中のワールド・カップ・サッカー2026年北中米大会の米国内の試合では、不審ドローン対策システム会社フォーテム・テクノロジース(Fortem Technologies、ユタ州リンドン拠点)の技術が試合会場の上空を守っている。

ソルト・レイク・シティー・トリビューン紙によると、6月19日にシアトルで開かれた米国対オーストラリアの試合では、同社のシステム「スカイドーム(SkyDome)」がシアトル・シーホークスの本拠地球場「ルーメン・フィールド(Lumen Field)」の上空を警備した。

スカイドームは、現場に設置される機器類と人工知能ソフトウェア、迎撃用ドローン群で構成される。機器には数々の検知器が含まれ、それらによって集められた検知データを人工知能が解析する。

スポーツ試合を含むさまざまの催事現場では、空撮や娯楽、そのほかの用途のために運用されるドローンがいくつも飛んでいる。それらすべては主催側または自治体の許可を取得する必要がある。そのため、ドローン攻撃から現場を守る技術を提供する会社らは、許可されたドローンとそうでないドローンを瞬時に識別することが求められる。

フォーテムは、米国内で開かれるワールド・カップ・サッカー試合を警備するための物理的(kinetic)対策の唯一の提供会社として国土安全保障省(Department of Homeland Security=DHS)から選定された。物理的システムは、電波妨害といった電子干渉とは異なり、対象を物理的に停止させる。

同社は、今大会の試合会場上空警備の契約を数百万ドルで勝ち取った。その予算は、ワールド・カップや米国建国250周年記念行事に向けたDHSによる1億1500万ドルの不審ドローン対策費から組まれた。同社の技術が大規模催事に採用されたのは今回で2回目だ。1回目は2020年(開催は2021年)夏季五輪東京大会だった。

不審ドローンを迎撃するフォーテムの「ドローンハンター」は、網を発射して捕獲するため破片を出さず、通信妨害や観客への危険もない。戦場で普及する電子妨害や破壊システムは、爆発や二次被害を招くため、満員のスタジアムには適さない。

今回のワールド・カップで不審ドローンを捕獲した事例はまだないが、ドローンハンターの出動によって不審者が逃走した事例は複数回あるという。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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