銀行支店の機械化進む〜人件費切り詰めで
- 2013年4月23日
- 米国ビジネス
コンピュータ画面を通して窓口係と話せたり、小銭まで引き出せる最新式の現金預払機(ATM)を導入するなど、銀行が支店のセルフサービス化を進めている。
AP通信によると、2008年の金融危機以来、法務手数料や規制強化で銀行の出費はかさんでいる。このため各行とも支店を簡素化して人件費を減らし、従業員を投資相談や住宅ローン借り換えなど実際に利益につながる業務に集中させるようになった。昨年6月のセレントの調査では、銀行の55%が「支店の大規模な改装を計画中」と答えており、その割合は2年前の24%から倍増した。
その結果、最新の銀行支店には、デビットカードなどを自動発行する機械がある、店内で無線インターネット接続が無料提供されている、ATMでは硬貨のほか1ドルや5ドル札も引き出せる…といった共通点が見られるようになった。
ウェルズ・ファーゴは、毎月の引出額を積算して利用者それぞれがあらかじめ設定した限度枠との差額を表示するATMを導入した。JPモルガン・チェイスは、銀行カードがなくても携帯電話でATMを利用できるようにする予定。バンク・オブ・アメリカの支店では、別の場所にいる窓口係とコンピュータ画面上で話ができるようになる。
JPモルガンは今年2月の投資家会合で、新しい支店を「ATMで小銭も引き出せて、窓口係でなく機械が現金を集計する。アップルストアやブティック・ホテルのような開放的な雰囲気」と説明した。ただし、同行幹部は「正直言ってこのやり方が正しいかどうかは分からない」(マイク・ワインバック国内小口販売責任者)と話している。
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