NASA、スマートフォンを宇宙に 〜ナノサテライトとして機能を検証

 米航空宇宙局(NASA)は、3台のスマートフォンを宇宙に飛ばした。同事業に参加した科学者らは、史上最も低価格で実験される極小衛星(ナノサテライト)になる、と期待を寄せる。

 コンピュータワールド誌によると、NASAによって宇宙に打ち上げられたスマートフォンはグーグル(Google)のアンドロイド(Android)OSを搭載したHTC製ネクサス・ワン(Nexus Ones)。

 バージニア州にあるNASAのワロップス島飛行施設からオービット・サイエンス(Orbital Science)社のアンタレス・ロケットで4月28日に打ち上げられた。

 3台のスマートフォンは、4インチ四方の金属製立方体に入れられ、外付けリチウムイオン電池とつなげられ、長期間の稼働に必要な電源が確保されている。

 同事業の目的は、「フォンサッツ(PhoneSats)」と名付けられたそれらのスマートフォンが衛星としてどの程度機能するかを検証し、近い将来には、非常に安価な衛星として十分に機能するよう目指すもの。

 数年前のパソコンと同等の能力を備えていると言われる最新のスマートフォンは、通信機能をはじめたくさんの機能と部品をすでに搭載しており、簡単な実験に対応するのにわずかな改良で済むほどの高等機器と化している。

 NASAでは今回の実験に際し、ネクサス・ワンを部分的に改造する総費用として3500〜7000ドルしかかかっていないと話す。一般的な衛星の開発に巨額資金が必要になることに比べれば微々たるコストだ。

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