フォード、また円安を批判〜日本車の輸入増を懸念

 日本の自動車メーカー批判を続けるフォードはこのほど、日本メーカーが円安に乗じた生産拡張で過剰供給を引き起こし、米国の雇用を脅かしつつあるとあらためて非難した。

 ブルームバーグ・ニュースによると、自動車業界は現在、米市場の好調で北米の生産がひっ迫気味となる一方、円安によって日本からの輸出が促進されやすい状況にある。市場調査HISオートモーティブは、日本国内には200万台の余剰生産能力があると推定している。

 フォードのジョー・ヒンリクス米州部門社長は最近のインタビューで、「市場の拡大で北米の生産能力はややひっ迫しているが、追加生産が米国ではなく日本で行われるとすれば、米国の労働者は不利だ」と述べた。この発言は、同社のアラン・ムラリー最高経営責任者(CEO)が6月に「日本は絶対に為替を操作している」と非難した流れを受けている。

 フォードは今年、業界で最も大きくシェアを拡大しているが、7月の米新車販売台数は10年3月以来初めてトヨタ自動車に抜かれた。新工場の建設や既存工場の拡張にはコストがかかり、フォードは工場の改装や更新のため15年までに63億ドルを投じる計画だ。一方、日本から輸出される車は円安によって利益率が高まっており、トヨタなど日本に工場を持つメーカーにとって米市場の魅力は高い。

 欧州はこのままだと1993年以来最悪の年になると見込まれ、中国では領土問題などで日本製品の需要が伸び悩んでいる。モルガン・スタンレーのアナリストは「円安は明らかな脅威で、市場はまだこれにどう対処すればいいか分かっていない」と指摘する。

 日系メーカーは北米の生産拡大も計画しているが、日本から供給される部品には円安の恩恵が生まれる。円は今年、対ドルで12%低下しており、連邦議会には環太平洋経済連携協定(TPP)に為替操作阻止条項を盛り込もうとする動きもある。

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