殺人や自殺ほう助の可能性 延命治療差し控えと別次元

 【共同】脳腫瘍で余命わずかと宣告され「尊厳死」すると予告していた米国の女性、ブリタニー・メイナードさん(29)が、医師から処方された薬剤を服用して亡くなった。

 日本では患者の意思に基づき延命治療を施さないケースはあるが、今回のようなケースは別次元の問題として捉えられており、患者を死なせる目的で医師が薬剤を投与したり、処方したりすると殺人や自殺ほう助罪に問われる恐れがある。

 神奈川県の東海大病院で1991年、医師が末期がん患者に塩化カリウムなどを注射して死なせた「東海大安楽死事件」では、医師が殺人罪で起訴され、95年に執行猶予付きの有罪判決が確定した。横浜地裁判決は(1)耐え難い肉体的苦痛がある(2)死期が迫っている―など医師による「安楽死」が認められる4要件を示し、議論を呼んだ。

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