エネルNOC、パルス・エネルギーを買収 〜 効率化支援の情報提供サービス

 需要反応技術を手がけるエネルNOC(EnerNOC)は、カナダのバンクーバーを拠点とする新興企業パルス・エネルギー(Pulse Energy)を買収した。

 パルスは、大小さまざまの商業顧客を対象にエネルギー使用状況の情報サービスを提供している。

 グリーンテック・メディアによると、パルスは北米ではパシフィック・ガス&エレクトロニクスやBCハイドロといった有力顧客を抱えており、またイギリスでは、ブリティッシュ・ガスの商業顧客100万件近くに対して省エネルギー情報を提供しているほか、オーストラリアでも事業展開している。

 「個人事業主の店舗から大手産業顧客まで、さまざまの公益顧客にサービスを届けられるようになった」と、エネルNOCの販売担当上級副社長グレッグ・ディクソン氏は今回の買収について語っている。

 エネルNOCは、ここ数年にわたって米国の需要反応に留まらない事業拡大を続けてきた。すでに100ヵ国以上で事業展開しており、最近では韓国やアイルランドに触手を伸ばした。現時点では売り上げの大半が需要反応事業だが、エネルギー情報ソフトウェア事業も積極化させている。

 今回の買収は、需要反応を超えた多角化の一環と言える。特に公益会社が中小規模の商業顧客との関係を強化して、さらなるサービス展開につなげる過程に介入できる可能性がある。

 パルスはオーパワーのような報告サービスを提供しているほか、遠隔監査の製品も持っている。

 エネルNOCは今年、公益会社向けの請求管理ソフトウェアを開発するエンテックUSB(EnTech USB)を買収した。エンテックはイギリスの企業で、自由化の進んだエネルギー市場を得意としていた。エネルNOCは同社のソフトウェアをすでに統合して、エネルギーのコスト予測に活かしている。

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