顧客35万人の情報盗み解雇〜モルガン・スタンレー社員

 金融大手モルガン・スタンレーは6日までに、資産管理部門の顧客35万人のデータを盗んだとしてニュヨーク市の事務所に所属していた社員を解雇した。

 ニューヨーク・タイムズによると、解雇されたのはマンハッタン区ミッドタウンのオフィスで勤務していたギャレン・マーシュ氏(30)。2008年に営業アシスタントとして入社後、14年から金融アドバイザーを務めていた。

 同社で最初に問題が発覚したのは14年12月27日。顧客900人以上の氏名、口座番号、取引記録がインターネットに掲載されていたため、同社が警察に通報した。関係者によると現在は連邦捜査局(FBI)が調べを進めている。

 モルガン・スタンレーの資産管理部門は350万人の顧客を持つが、同社の規則に反する方法でマーシュ氏が入手した情報はその10%に相当すると見られている。暗証番号や社会保障番号は盗まれておらず、今のところ顧客が損失を被った徴候はない。

 金融危機以降、モルガン・スタンレーはリスクの高いトレーディング事業の比重を弱めており、資産管理事業の重要性が高まる中で今回の不祥事が起きた。同社は「顧客情報の保護に対する責任は極めて重いと考えており、適切な法執行機関による調査に協力している」との声明を出した。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る