先進ロボットはまだ非効率〜国防総省、来月コンテスト開催
- 2015年5月21日
- 米国ビジネス
自律歩行の先進ロボットが世界的に普及するには、エネルギー効率を現在より大幅に高める必要がありそうだ。
ウォールストリート・ジャーナルによると、国防総省高等研究計画局(DARPA)はこの6月上旬、世界から参加する25チームが二足歩行ロボット技術を競い合うロボティクス・チャレンジの決勝戦を開催する。
同大会は、災害時の救援活動ができるロボットを10年後に実用化する目標に向けて、技術開発の促進を目的に開かれた。優勝者には賞金200万ドルが与えられる。
ロボットは搭載された電池で動かなくてはならず、操縦者との連絡も最小限に抑えることが求められる。
救援活動ロボットは、災害現場の環境への対応に加えて電池切れも大きな問題になる。DARPAの開発担当者は「現在最も優れた電池でも、一定の量から取り出せるエネルギーは人間が食べる糖や脂肪のほぼ10分の1。しかもロボットは動物よりはるかにエネルギー利用効率が悪く、同じタスク(作業)をこなすのに100倍のエネルギーが必要なため、多くのロボットが途中で動かなくなる」と説明する。
ただし、リチウムイオン電池の発達で、今回はどのロボットも規定の8つのタスクに取り組む1時間は動き続けると見込まれる。8つのタスクには「がれきの中で車を運転する」「バルブを閉める」といった内容が含まれ、ロボットは操縦者の手助けなしで状況に対応しなければならない。また、従来のタスクだった「階段を上る」は、より高度な「はしごを上る」に変更されている。
参加者の大部分は大きな大学のチームで占められる。軍需大手では唯一、ロッキード・マーティンが「ロッキー」と呼ばれるロボットで参加する。
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