ブーマーの学費ローン負債、過去最高
- 2015年5月29日
- アメリカ発ニュース
退職期を迎えたベビーブーマー世代の学費ローン負債額が、過去最高水準に達している。
USAトゥデイによると、 生命保険マーケティング調査協会(LIMRA=リムラ)が連邦政府の最新統計を分析した結果、65〜74歳が抱える学費ローン負債額は25年前と比べて約6倍に上ることが分かった。退職時の分割払い債務に占める学費の割合も、1989年の1%未満から15%に跳ね上がっている。
リムラが分析した統計は3年ごとに実施される消費者金融調査(SCF)で、2013年の調査結果が昨秋に公表された。
リムラの調査アナリスト、マイク・エリクソン氏は退職者の学費ローン負債の伸びを「劇的」と表現し、「定年退職が難しくなる種類の負債だ」と指摘した。
国内では学費が急速に値上がりし、子の世代に加えて孫世代の学費も肩代わりしているブーマーが多いため、退職時の貯蓄が不足している。
調査によると、89年に平均400ドルだった退職時の学費の負債が、今は2300ドル超となっている。退職年齢前の55〜64歳はさらに深刻で、負債に占める学費の構成比は約30%の8000ドル弱に達している。
退職世代はこのほか、住宅や自動車ローンの負債額でも数十年来で最高となっている。リムラが12年に行った調査によると、55歳以上には予想を上回る出費に対して十分な貯蓄がない。
最新分析からは、35歳以下のミレニアム世代は退職時に今より一層困難な状況に直面することもうかがえる。同世代の学費ローン負債額は89年の3000ドルに対して13年には1万9500ドルを超え、分割払い債務全体の約70%を占めた。
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