電子廃棄物業者、部品重視に〜スクラップ金属の値下がりで
- 2015年7月29日
- 米国ビジネス
使われなくなった電子機器(電子ごみ=e-waste)の回収・再生業者は、スマートフォンなどから取り出すスクラップ金属の価格が落ち込んでいるため、構成部品の再利用に目を向けている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、電子ごみ再生大手のERI(Electronic Recyclers International、カリフォルニア州)は、電子機器や家電の修理情報サービスのアイフィクスイット(iFixit、同)と提携し、製品から取り出した部品を修理業者などに販売する。アイフィクスイットは、「iPhone(アイフォン)」の新製品が出るたびに分解してアップルのファンに内部を公開することで知られる。
アイフィクスイットは既に自社のウェブサイトを通じて電子部品を販売しているが、毎月約2500万ポンドの電子機器を解体するERIと組むことで特殊市場からの飛躍を狙う。同社のエンジニアは今年から、州内フレズノのERI施設で電子機器から部品を取り出す作業を手伝っている。6月には解体する製品の数を拡大したほか、2016年にはERIの全施設で作業支援を行う計画だ。
市場調査IBISワールドによると、携帯電話修理サービスの売上高は、14年に14億ドルに上った。
一方、現行の「アイフォン5s」に含まれる銅の価格は、13年の発売時の約21セントから約15セントまで低下しているほか、鉄鉱石も60%以上、金も約20%価値が下がっている。
アイフィクスイットのカイル・ウィーンズ最高経営責任者(CEO)によると、スマートフォン用マザーボードとディスプレイは最高50ドルで販売されている。
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