ソフトバンク、米新興企業の資金調達を主導 〜 オンライン金融事業に期待

 ソフトバンクの投資事業部門ソフトバンク・キャピタル(SoftBank Capital)は、ソーシャル型オンライン金融サービス新興企業のソーシャル・ファイナンス(Social Finance=SoFi、通称ソフィ、サンフランシスコ拠点)の投資調達ラウンドで主導的役割を果たした、とウォール・ストリート・ジャーナルが19日に報じた。

 同紙によると、ソフィは今回の資金調達で約10億ドルを集め、その結果、同社の時価評価額は40億ドルに達し、ユニコーン(評価額10億ドルを超える新興の私企業)にのし上がるとともに、米銀行業界のなかでも上位30行に入った。

 ソフィは私企業であるため、財務内容を公表する義務はない。したがって、売上高や純利益、利用者数、融資高、預金高といった数字は明らかにされていない。ただ、経営は黒字だとソフィは話している。

 ソフトバンク・キャピタルは、比較的小規模の投資事業を米国で展開している。これまでに、法人向けのオンライン融資サービス新興企業キャベッジ(Kabbage)に投資している。そのほかにも、中国のオンライン金融サービス新興企業ユーリ(Yooli.com)やエダイ(Edai)にも出資している。

 オンライン金融サービスは米国で成長中の事業分野の一つだ。事業主や不動産所有者、個人投資家、一般消費者に対する小規模の融資をオンライン申請および審査にもとづいて実行するのが基本的な事業モデルだ。ソフィはそのなかで大手の一群を形成している。

 それらの新興企業は、従来の銀行を飛び越すことで、借りたい人と投資家をつなぎ、融資手続きを簡便化する。借りる側にとっては手続きが簡単で費用や条件が銀行から借りるより魅力的という利点がある。かたやヘッジ・ファンドといった投資側にとっても、大きな利回りを期待できるという利点がある。

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