トヨタ、SUVなど生産増強へ〜米消費者の好みに対応

 トヨタ自動車が、2016年半ばまでにトラックとスポーツ多目的車(SUV)の生産をわずかに増やすことが分かった。米消費者の好みの変化に対応するためで、米国部門の幹部らが3日明らかにした。

 米国トヨタ自動車販売のボブ・カーター上級副社長とビル・フェイ副社長はロイター通信に対し、国内ディーラーでトラックの需要が高まっており、大型ピックアップの「タンドラ」は現時点で約20日供給が遅れていると語った。中型「タコマ」は全米1232カ所のディーラーで10日分の供給しかないという。「今ディーラーに『欲しい物は?』と聞けば、だれもが『トラックをもっと』と答えるはずだ」(カーター氏)

 トヨタは最近、タコマを生産するメキシコ・バハカリフォルニア州工場で第3シフトを追加、タコマとタンドラを生産するテキサス州サンアントニオ工場で稼働時間を延長しており、トラック生産は今後増えるという。

 業界調査オートデータの集計では、今年の米新車販売のうち59%近くがSUVかピックアップとなっており、特にクロスオーバー車とも言われる小型SUVの伸びが著しい。カーター氏によると、トヨタでは早ければ17年に小型SUVの「RAV」が中型セダン「カムリ」を上回り、同社の米ベストセラーになりそうだという。

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