サンラン、蓄電併用型太陽光の水準を向上 〜 大きな節電効果、ハワイで提供
- 2016年3月25日
- アメリカ発ニュース
ソーラー・パネル設置サービス大手のサンラン(Sunrun)は、蓄電設備を組み合わせた統合製品「ブライトボックス(Brightbox)」を市場投入した。ブライトボックスは現在、ハワイ州でのみ販売されている。
クリーンテクニカ誌によると、ハワイ州はエネルギー価格が高いことから、ソーラー・パネルと蓄電システムの併用による大きな節約効果が期待できる。サンランは、2016年内にブライトボックスの販売を他州に拡大する計画だ。
サンランはまた、ハワイ州の公益会社と提携して、州が運営する「セルフ・サプライ・プログラム」の一環として優先的な設置サービスを提供している。
ソーラー・パネルと蓄電設備はいずれも直流(DC)電力を出力する。その電力を家庭で使用するには交流(AC)に変換する必要があり、そこでインバーターが必要になる。
家庭用ソーラー・システムには現在、おもに下記3つのシステムがあり、いずれも電池を異なった方法で使う必要がある。
1)シングル・インバーター・システム:第一世代の家庭用ソーラー・システムの標準で、名前が示すとおり単一のインバーターを使う。そのため設置が簡単だが、設置したパネルのうち1枚の出力量が下がると、ほかのパネルの出力もその水準に抑えられるという短所がある。その設置方式に電池を追加するのは、インバーターのDC側に接続するだけで済むため単純だ。
2)マイクロ・インバーター・システム:家庭用ソーラー・システムの次の世代で、シングル・インバーター・システムの短所を解決するために、各パネルにインバーターを配した。それによってインバーターが小型化されたことから、その名前で呼ばれるようになった。短所としては、故障する可能性のある個所が増えたことが挙げられる。同システムでは、基本的にソーラー・パネルの回路にDC側というのが存在しないため、電池を追加するには新しいインバーターが必要になり、コストが余分にかかる。
3)DC最適化システム:最新のインバーター技術を使って、シングル・インバーター・システムの経済性を活かしながら、各パネルに「DCオプティマイザー」が追加された設計。トリナ・ソーラーは、DCオプティマイザーをパネル背面に統合するための開発を進めている。同システムに電池を追加するのは、シングル・インバーター・システムと同様、インバーターのDC側に接続するだけでよい。
ブライトボックスは、それらの点をすべて考慮に入れて設計されている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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