マンザナー強制収容所の写真展、アンセル・アダムス撮影など、ロサンゼルスで

第2次大戦中、人種差別によってカリフォルニア州のマンザナー強制収容所に入れられた日系アメリカ人たち。その姿と暮らしを切り取った写真の数々が、ロサンゼルスのスカーボール文化センターで展示されている。「Manzanar: The Wartime Photographs of Ansel Adams」だ。
有名写真家アンセル・アダムズが撮影した作品50点で、1944年に出版した写真集「Born Free and Equal」に収められたもの。

Ansel Adams, Aiko Hamaguchi, Nurse, 1943. Gelatin silver print (printed 1984). Private collection; courtesy of Photographic Traveling Exhibitions.

Ansel Adams, Aiko Hamaguchi, Nurse, 1943. Gelatin silver print (printed 1984). Private collection; courtesy of Photographic Traveling Exhibitions.

アダムズの作品に加えて、同時代の写真家でやはりマンザナーを撮った、ドロシア・ラング、トーヨー・ミヤタケの写真も展示されている。
また、マンザナーで暮らした日系人の記録や声、関連資料、美術品、日系人に対する差別をあおる、戦時中のプロパガンダのポスターや雑誌なども並べられている。
現在、イスラム教徒のアメリカ人や移民に対する排斥や差別をあおる傾向が強まっているアメリカで、タイムリーかつ示唆に富む展示となっている。
2016年2月21日まで。会期中、火〜日の1pm、館内ツアーがある。また1月31日、リトル東京の全米日系人博物館へのバスツアーも開催される。

Toyo Miyatake, Boys Behind Barbed Wire (Norito Takamoto, Albert Masaichi, and Hisashi Sansui), 1944. Gelatin silver print. Courtesy of Alan Miyatake, Toyo Miyatake Manzanar Collection.

Toyo Miyatake, Boys Behind Barbed Wire (Norito Takamoto, Albert Masaichi, and Hisashi Sansui), 1944. Gelatin silver print. Courtesy of Alan Miyatake, Toyo Miyatake Manzanar Collection.

◾️会場:Skirball Cultural Center (2701 N. Sepulveda Blvd., Los Angeles, CA 90049)
◾️開館時間:火〜日12〜5pm、土日10am〜5pm、月休
◾️入館料:一般10ドル、シニア&学生&12歳以上7ドル、2〜12歳以上5ドル、2歳以下無料。毎週木曜無料
◾️詳細:www.skirball.org

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