オースティンの運転手ら、ウーバーとリフトを提訴

 テキサス州オースティンで配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズと同業リフトのドライバーとして働いていた人々が、雇用主にドライバーの指紋検査を義務付ける市条例の成立直後に営業を停止したのは連邦法違反と主張し、サンフランシスコの連邦地裁に両社を訴えた。

 ロイター通信によると、オースティン市では5月上旬の住民投票で、既存のタクシー会社と同様にウーバーとリフトにも指紋を使ったドライバーの犯罪歴調査を義務付ける条例の存続が決まった。両社は2日後の同月9日に市内のサービスを停止して撤退したため、約1万人のドライバーが仕事を失った。原告のドライバーらは、両社が社員を大量解雇する場合に60日前の通達を義務付けている連邦法(WARN法)に違反したと主張している。

 両社はドライバーを個人契約業者として扱っているが、原告のドライバー側は「両社が行使する支配力を考えれば、さまざまな連邦法や州法からドライバーは実質的に社員とみなされる」とも主張している。1988年に導入されたWARN法は、失業する労働者に対応の期間を与えるのが目的で、違反した企業は労働者が60日間に得たはずの賃金や手当の支払いを求められる。両社がWARN法違反で訴えられたのは今回が初めて。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る