ハッカー攻撃で電車が無料に〜SF、券売システムを一時停止
- 2016年12月1日
- アメリカ発ニュース
サンフランシスコで先週末、悪意あるハッカーが交通局のシステムに侵入した影響で一部のライトレールが無料で運行された。
ウォールストリート・ジャーナルによると、ハッカーは25日にサンフランシスコ市交通局(SFMTA)の券売機を管理するコンピュータ・システムに侵入。900台のワークステーションが影響を受け、職員は電子メールや給与システムにアクセスできなくなり、勤務時間などは紙に手書きで記録しなければならなくなった。
交通局は慎重を期して券売機の電源を切り、6カ所の地下鉄駅で改札機を解放したため、25日の大部分と26日の終日は一部の利用者が無料で乗車できる状況になった。車両の運行のほか利用者の個人情報、チケット売買などの情報に影響はなく、影響を受けたコンピュータも27日夜までに75%が復旧した。同市のライトレールは大部分が地上を走行し、地下部分を除いて多くの駅には改札機がない。
今回の攻撃は、コンピュータ内のデータをハッカーが不正に暗号化して「人質」に取り、アクセス回復のために管理者に身代金(ランサム)を要求するランサムウェアを使った手口。
国土安全保障省と連係して対処した交通局は、ハッカーがアクセスできるファイルに重要情報はないと判断して身代金は払わず、ITチームがシステムの復旧を進めた。交通機関に対して身代金を要求する攻撃は今回が初めてと見られる。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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