米国の技術企業と自動車メーカーらは、自動運転技術の実用化に向けて協業や提携を強化しているが、自動車大国日本の自動車業界の動きは緩慢だ。
I4Uニュースによると、日本企業がようやく動き出したのは、2020年の東京夏季五輪までに自動運転車を実用化することを優先事項にする、と安倍首相が2015年に発表してからだ。
日本企業が自動運転技術の開発で遅れ、提携や協業、注力する企業も少ないという実情は、「系列」商習慣に起因する、と日経新聞が報じている。自動車メーカーと供給業者らが長年の取引関係や資本関係にもとづいて緊密に取り引きする慣習が日本にはある。
それに対し米国の場合、シリコン・バレーの技術大手や革新的新興企業、デトロイトの自動車業界大手らはそういったしがらみとは関係なく先を争って協業や競争に注力している。そのため、数々の企業が技術提携と試作車開発、実証実験、公道実験を何年も前から実施している。
そういった原動力は日本にはない。あるのは、ささやかな官民協力体制だが、政府が関与する時点で革新や俊敏さは絶望的だ。
米国では、グーグルやエヌビディア、インテル、アップル、フォード、GMを筆頭に数多くの異分野企業らが複数の企業と協業しながら、自動運転技術と車体、そして市場のすべての側面で競争にしのぎを削っている。連邦政府や州政府は、安全性を確保するための規制を整備する以外に関与することはない。
【http://www.i4u.com/2017/01/119676/japan-might-be-left-behind-autonomous-car-realm】(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
買い控えのトレンド拡大~SNSを中心に
-
2025年2月7日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 世界のニュース, 米国ビジネス
台湾、政府機関によるディープシーク・サービス使用を禁止 〜 米国やイタリアも禁止または制限、英国も注意喚起
-
2025年2月6日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス, 自動車関連
加州、無公害トラック義務化を断念~排ガス規制が大きく後退
-
2025年2月4日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ロサンジェルス郡の山火事で緊急対応アプリケーション群の使用が激増 〜 発生場所や大気汚染、避難命令、強風警報、さまざまの状況を逐次追跡
-
ユナイテッド航空、機内インターネット接続の試験を前倒し 〜 スターリンク端末を順次搭載へ、今春にも運用開始
-
2025年1月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
自動車メーカー、5G切り替えで難しい判断
-
FBI、アイフォーン同士以外ではアイメッセージを使わないよう注意喚起 〜 中国の国策ハッカーら、米スマートフォン利用者らの情報を窃盗
-
トランプ氏の返り咲きに戦々恐々とする米技術大手ら 〜 対立関係の改善をねらってあいついで寄付
-
2025年1月20日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
半自動運転システムでドライバーの注意力低下
-
高級ブランドら、ビットコイン高騰を受けて暗号通貨での決済を受け付け 〜 暗号資産家市場の掘り起こしに舵を切る