2016年のフォーブス世界長者番付で4位に挙げられているメキシコの富豪カルロス・スリム氏が、電気自動車(EV)市場への参入を図っている。
インサイドEVによると、氏の金融サービス会社インバーサ(Inbursa)の傘下にあるジャイアント・モーターズ(Giant Motors、メキシコシティ)は、2018年の販売開始を目指してメキシコ人向けのメキシコ製EVの開発を進めている。
スリム氏にはメキシコの自動車産業を再生させる力があり、ジャイアントのEV事業が成功すればメキシコ以外でもEV市場の新しい勢力になる可能性がある。ジャイアントのエリアス・マッサリ中南米担当CEOは「新しいメキシコ製のEVを開発中で、メキシコで生産するだけでなく、メキシコ消費者のニーズを満たすためのデザインやスタイルを用いる」と話している。
製造は、世界最大の製パン事業を持つ食品大手グルポ・ビンボ(Grupo Bimbo)の子会社モルデックス(Moldex)との合弁事業が担当する。17年中には試作モデルを公開し18年には販売を開始する予定で、まずは大気汚染が深刻なメキシコシティ向けの電動タクシーとして展開する計画。
ジャイアント・モーターズは、環境に優しい国産の選択肢としてこの事業を促進するため、政府に支援と協力を求めている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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