法務人工知能新興企業のハーヴィー、年間経常売上高が1億ドルを突破 〜 設立からわずか3年、弁護士事務所や企業法務部の顧客が激増

法務人工知能新興企業のハーヴィー(Harvey、サンフランシスコ拠点)は8月4日、設立からわずか3年で年間経常売上高(annual recurring revenue=ARR)が1億ドルに達したと発表した。法曹業界での人工知能技術活用が急増していることをあらためて明示する一例といえる。

CNBCによると、ハーヴィーは、人工知能を活用して法務を合理化するソリューション群およびツール群を簡単に使えるようにするプラットフォームを法律事務所や企業法務部の弁護士らに提供している。同社の技術は、調査や文書作成、事前精査の簡便化や効率化に役立っているほか、法務業界特有の利用方法も構築し始めている。

同社の共同創設者兼CEOであるウィンストン・ワインバーガー氏によると、同社は500以上の顧客会社をすでに獲得し、週間利用者数平均はこの1年間で4倍に増えた。「コムキャスのような大企業や大規模弁護士事務所に販売すると、その会社は200人分の利用者アカウントを買い、われわれのプラットフォームの利用を急激に増やしていく」と同氏は説明した。

弁護士でもあるワインバーガー氏は、グーグル・ディープマインド(Google DeepMind)とメタ・プラットフォームス(Meta Platforms)で研究科学者だった友人かつ元同居人のゲイブ・ペレイラ氏とともに大規模言語モデル「GPT-3」を試しに使って、法務合理化人工知能ツール群の構築に取り組み、2022年にハーヴィーを設立した。

オープンAIがチャットGPTを出したのが2022年11月30日のことだ。ワインバーガー氏とペレイラ氏は、チャットGPTのデビュー前に生成人工知能を使ったツール群の開発にすでに取り組んでいた。

ハーヴィーという社名は、非常に人気があった弁護士ドラマのテレビ番組シリーズ「スーツ(Suits)」の主人公の名前に由来する。

ピッチブックによると、ハーヴィーは、クライナー・パーキンスやセコイア・キャピタル、オープンAIスタートアップ・ファンドといった著名ベンチャー・キャピタル投資大手らを含む投資家から総額8億ドル以上という巨額を3年未満で集めた。驚異的な資金調達力といえる。

ワインバーガー氏によると、ハーヴィーは今後数ヵ月に世界展開に注力する方針だ。同社はそれにともなって、技術工学班と販促班を拡充する。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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