アマゾン、処方薬自動販売機を傘下の診療所に展開 〜 患者ら、診察後「数分以内」に購入可能に

アマゾン(Amazon)は10月8日、傘下の医療サービス事業ワン・メディカル(One Medical)の一部の診療所に処方薬自動販売機(キオスク)を設置すると発表した。同事業は、実店舗型薬局業界に影響をあたえる可能性がある。

CNBCによると、それらの自動販売機は、ロサンジェルス市内の複数の診療所に設置され、アマゾン傘下のアマゾン・ファーマシー(Amazon Pharmacy)が運営する。患者らはそれによって、診察後「数分以内」に処方薬を購入できるようになる。各キオスクには、抗生物質や吸入薬、高血圧治療薬といった数百種類の医薬品が備えられ、地域の医療ニーズに応じた在庫構成が可能だ。

「診察後に薬局に立ち寄る必要がある場合、多くの患者が処方薬を受け取れないことも多い」「診療現場に薬局機能をもたらすことで、その障害を取り除き、もっとも重要なときに患者らが処方薬をすぐに入手できるよう支援する」とアマゾンの業務担当副社長ハンナ・マクレラン氏は話した。

アマゾンが処方薬キオスクを展開する背景には、ライト・エイド(Rite Aid)やCVS、ウォルグリーンス(Walgreens)といったドラッグストアー・チェーン大手らの苦戦がある。処方薬小売の利幅縮小に加え、菓子類や日用品といった高利益商品分野ではアマゾンとの競争が激化しているためだ。

ライト・エイドは先日、60年以上におよぶ歴史に幕を閉じ、全店舗を閉鎖した。ウォルグリーンスとCVSも近年に店舗数を減らしている。

アマゾンは、非効率的で複雑と指摘される米医療市場(数兆ドル規模)への参入を何年も前から進めてきた。2018年にはオンライン薬局ピルパック(PillPack)を約7億5000万ドルで買収し、2年後にはアマゾン・ファーマシーを立ち上げた。さらに2022年には、初期診療サービス大手のワン・メディカルを39億ドルで買収した。

アマゾンの処方薬自販機事業は、ロサンジェルス中心部や西ロサンジェルス、ビバリー・ヒルズ、ロング・ビーチ、西ハリウッドにあるワン・メディカル診療所で開始され、ほかの地域の診療所に順次拡大される予定だ。

医師がアマゾン・ファーマシーに電子処方箋を送信すると、アマゾン・ファーマシーの薬剤師がその内容を確認する。患者がアマゾン・アプリケーションで手続きを完了すると、遠隔にいる別の薬剤師が最終確認を行い、問題がなければ、指示を受信した自販機が自動的に調剤する。患者はその後、自販機でQRコードをスキャンして処方薬を受け取る。患者は、薬剤師と動画通話または音声通話を通じて直接相談きる。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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