メキシコで鉄鋼業が成長〜自動車生産の急増で

 メキシコの自動車生産が2009年以降ほぼ倍増の伸びを記録する中、鉄鋼各社が同国での生産増強に着手し、総額約30億ドルをつぎ込んでいる。

 ブルームバーグ・ニュースによると、同国の鉄鋼大手アームサ(Ahmsa)は、23億ドルの拡張工事をほぼ終了した。テルニウム(Ternium、ルクセンブルク)と新日鉄住金の合弁もさびに強い鉄鋼生産に3億3000万ドルを投資。韓国ポスコも生産能力の倍増へ3億ドルを投じている。

 メキシコ自動車工業会によると、GMとフォードに続いて日産自動車やホンダ、マツダ、独フォルクスワーゲンのアウディ部門が同国に工場を開設しており、メキシコの自動車生産は今後も成長が続く見通しだ。

 メキシコの鉄鋼生産量は世界13位で、自動車用の亜鉛めっき鋼板は生産量が少ないため、これまでは米国などからの輸入に頼り、12年輸入量は前年比36%増の960万トンを記録した。しかし今後は、メキシコ製の鋼板が輸送費の安さなどからアルセロールミタルやAKスチールが米国で作る鋼板に対抗できるようになる。

 ブルームバーグ・インダストリーズの業界調査部門責任者ケネス・ホフマン氏は、「自動車メーカーはサプライヤーに対し、大きな需要を約束して工場の近くに拠点を置くよう求めることが多い」と説明する。フォードも、同社の基準を満たせばメキシコ工場でメキシコ製鋼板の利用を増やすとみられている。

 しかし、米国の燃費基準強化に対応するためメーカーは車両の軽量化に努め、鉄鋼より軽いアルミニウムの採用を増やしているため、鉄鋼需要は今後低下する恐れもある。

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