ワールプール、スマート家電を投入 〜ワイファイ白物家電で市場開拓
- 2013年4月29日
- ハイテク情報
白物家電大手のワールプール(Whirlpool)は、無線通信網に接続されたスマート家電を相次いで発売した。
グリーンテック・メディアによると、同社は過去1ヵ月ほどの間に「シックス・センス・ライブ(6th Sense Live)」技術を搭載した冷蔵庫と食器洗浄機、洗濯機、乾燥機を発売した。家庭内のワイファイ通信に家電を接続して、スマートフォンやタブレット、パソコンから操作できるようにした。
ワールプールはまた、「マイ・スマート・アプライアンシズ(My Smart Appliances)」というアプリケーションも投入した。アイフォーン(iPhone)とアイパッド(iPad)向けはアイチューンズ(iTunes)から、ほかの携帯機器やパソコン向けのバージョンはウェブサイトからダウンロードできる。
同アプリケーションでは、家電の動作状態や電力使用状況とその費用を見て、洗濯機のメニューを操作できるほか、冷蔵庫のドアが開いていたり乾燥機に綿ごみが詰まっていたりすると通知を表示できる。保守や整備が必要な場合は修理担当者に電子メールを送ることも可能。
接続化されたスマート家電の概念は、欧米やアジアの大手家電メーカーが以前から打ち出してきた。しかし、米国市場の開拓に実際に乗り出すのはワールプールが初めてだ。
シカゴ地域の電力会社コモンウェルス・エディソンが発売当初の提携企業となっているため、当面はシカゴ地域でのみの販売となる。また、今夏までにはカリフォルニアでも発売される計画だ。
内蔵のエネルギー・データのサポートは、米国の約80%の地域を対象にしている、と同社エネルギー&持続可能性担当責任者のウォーウィック・スターリング氏は説明する。
「省エネ管理の側面は面白い部分ではあるが、スマート家電の最大の魅力は、遠隔操作や可視性の機能だ。無線通信接続の簡単さや使い勝手も、省エネよりもはるかに重要な特徴だ」と、スターリング氏は述べた。
今のところワールプールのスマート家電は上位機種に限られており、接続機能のない同等機種に比べて100〜200ドル高い。上位機種の食器洗浄機は550ドル、冷蔵庫は1500ドル前後だ。
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