中国が粉ミルク買い占め オランダなど欧州に飛び火

 【共同】オランダやドイツで乳児用粉ミルクが大量に買い占められて中国に持ち出され、両国は品不足から販売制限を始めた。中国では「食の安全」への不安から外国製粉ミルクの需要が高まっており、主要供給元だったオーストラリア、ニュージーランド、香港が輸出などを制限したため、買い占めの動きが欧州に飛び火したようだ。「中国のすさまじい消費力」を見せつけられ、乳児食品メーカーは増産を急いでいる。

 オランダでは今年2月ごろから各地で中国系の人々による粉ミルクの大量の買い占めが横行するようになった。アムステルダムのスーパーの店長は「大勢でやって来て店の粉ミルクを買いあさり、もっとないかと欲しがる」と話す。中国人客らは、オランダで約10ユーロ(約1300円)の粉ミルク1パックが中国では50、60ユーロで売れると話しており、オランダで安く仕入れて中国では高値で転売する商売が繁盛しているようだ。

 ほぼ同時期にドイツ、英国でも中国人の買い占めが活発化し、品不足が深刻化。フランスの食品・飲料大手ダノンは「欧州の粉ミルク不足は、中国への非公式な輸出が急増しているためだ」と釈明する声明を出した。

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