カジノが不況から回復〜12年の消費者支出、4.8%増
- 2013年5月14日
- 米国ビジネス
2012年の米ギャンブル支出は前年から4.8%増加し、リセッション(景気後退)後では最高の伸びを記録した。
ロサンゼルス・タイムズが伝えた米国ゲーミング協会(AGA)の決算報告によると、消費者が昨年カジノで賭博に投じた金額は合計373億ドルで、07年の過去最高記録375億ドルに近づいた。
増加の要因には、経済の回復、消費支出の増加のほか、ニューヨーク市、カンザス、オハイオ両州などで新しいカジノがオープンしたことが挙げられる。ただし、デラウェアやニュージャージーでは、大西洋岸中部に新興カジノが増えたことなどで収入が減少した。
AGAのフランク・ファーレンコフ代表は「3年間にわたって成長が加速し、すべての分野で良い徴候が見られる。業界がリセッションを乗り切ったことは明らかで、業界雇用、客足、税額など多くの面で楽観ムードが広がっている」と話している。
12年は、11年時点で民営カジノがあった22州のうち15州で収入が伸びた。中でも最大はカンザス州の603.7%増で、メリーランド(142.6%増)、メイン(66.9%増)と続いた。一方、ニュージャージーはハリケーン「サンディ」の影響で営業できない日が続き、観光客も減ってギャンブル収入は8%減少した。
265軒のカジノがある国内最大の賭博市場ネバダは、1.5%増の109億ドルだった。
全米の関連雇用は前年から0.9%減少し、33万2000人を超える業界労働者が賃金、諸手当、チップなどで得た収入は総額132億ドルだった。
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