ロシアに亡命申請 CIA元職員、新局面に 対米関係に火種

 【共同】ロシア外務省当局者は1日、米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者が6月30日夜、ロシアに政治亡命を申請したことを明らかにした。ロシアの複数のメディアが報じた。米国への配慮から元職員の受け入れに慎重だったロシアが、問題の長期化を避けるため方針を変更した可能性が高く、事態は新たな局面を迎えた。

 ロシアが亡命を容認し、米国が求める元職員の引渡しを最終的に拒否すれば、9月にモスクワでの首脳会談を控えた米ロ関係は、シリア情勢や核軍縮、人権問題に加え、新たな対立要因を抱えることになる。

 プーチン大統領は1日、モスクワでの記者会見で、元職員が反米活動を止めることが亡命の条件だと語り、米国への配慮を示した。一方で元職員が米国の「告発」を控える可能性は少ないとの見方も示しており、亡命の行方には依然、流動的な要素も残る。

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