与党内、消えぬ慎重論 個別の改革、曲折も

 【共同】政府は社会保障改革のロードマップ(工程表)を定めた「プログラム法案」要綱の原案を作成し、実行への布石を着々と打っているが、医療や介護の個別の改革案には与党内でも慎重論が消えない。要綱を閣議決定する21日は乗り切れても、法案が提出される秋の臨時国会以降は曲折も予想される。

 「市町村に丸投げだ。地域間で格差が生まれるのではないか」。6日の自民党特命委員会。法案要綱の基になった社会保障制度改革国民会議の報告書をめぐり議論したが、介護保険サービスの対象から「要支援」の人を切り離し、自治体事業に移行させる案に懸念の声が漏れた。

 今回の制度見直しは、高齢者にも「応分の負担」を求めたのが特徴だ。議員の1人は「痛みが強く出ている。老後が厳しくなるという印象を与えかねない」と話す。医療費の窓口負担増には「消費税増税の時期と重なり、まずい」との声も。

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