インド核実験で開発加速 ブラジル軍政、隣国恐れ
- 2013年8月12日
- 世界のニュース
【共同】ブラジル軍事政権(1964-85年)が、74年に行われたインド初の核実験をきっかけに核兵器開発を加速させていたことが明らかになった。エスタド・ジ・サンパウロ紙が12日、当時の公文書を入手して報じた。当時の大統領は対立関係にあった隣国アルゼンチンが核兵器を持つことを恐れ、開発推進を訴えた。
公文書は74年6月10日付。同年5月に行われたインドの核実験を踏まえ、ガイゼル大統領(当時)は軍の会議で「近い将来、アルゼンチンも(核爆弾を)爆発させる可能性がある」と指摘。「われわれだけの核兵器計画を作らなければならない」と述べ、研究強化と人材育成を求めた。
ブラジル、アルゼンチン両国は50年代から核エネルギー開発を進めていたが、74年に中南米初の原子力発電所を稼働させたアルゼンチンの方が進んでいた。ブラジルは75年に西ドイツ(当時)と原子力協定を締結、85年に初の原発の営業運転を開始した。
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