元ナチ大尉埋葬できず 関係地が受け入れ拒否

 【共同】イタリアで第2次世界大戦中の大量虐殺の罪で終身刑の判決を受け、ローマで今月11日に100歳で死去したエーリヒ・プリープケ元ナチス親衛隊大尉の埋葬先が見つからない事態が続いている。関係地がいずれも受け入れを拒んでいるためで、戦後70年近くたっても人々から戦争犯罪の記憶が消えない現実を示した。

 元大尉の弁護士は15日、ローマ近郊の市で葬儀を行おうとしたが、反対する地元住民と葬儀に駆けつけたネオナチ団体のメンバーらが衝突。葬儀は中止に追い込まれた。遺体はローマ近郊の空軍基地に、行き場のないまま保管されている。

 ローマのマリーノ市長は「こんな極悪非道人の葬儀や埋葬は受け入れ不可能」と表明。元大尉が戦後、長年逃亡生活を送っていた南米のアルゼンチンも、出身地のドイツも遺体の受け入れを拒否している。

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