大気汚染でパソコンが故障〜インテル、途上国で対策迫られる
- 2013年10月29日
- 米国ビジネス
中国やインドで大気汚染がパソコンに悪影響を及ぼしていることが明らかになり、半導体大手インテルが対策に力を入れている。
AP通信によると、インテルは数年前、マザーボードの不具合を理由にしたパソコンの返品が中国やインドで異常に増えたため原因の調査を開始した。その結果、石炭発電所が出す排気中の硫黄分が、パソコンやサーバーの電子回路の銅を腐食させていることを突き止めた。
オレゴン州ヒルズボローのインテル研究所では、硫化水素や二酸化硫黄、塩素が回路に与える影響を試験管を使って調べているが、研究員が地元紙オレゴニアンに語ったところによると、現時点では決め手となる対策は見つかっていない。
インテルはさまざまな電子部品が集まったマザーボードを製造しているわけではないが、半導体製造の最大手として、中国とインドでのパソコンの売れ行きは今後の業績を大きく左右する。インテル製造部門のトム・マリーブ副社長は、「何が起きているのか理解するのが仕事の第一歩。そこから新発想が生まれる」と語った。
銅の代わりに金を使うのはコストが高いため、インテルは銅の表面加工を検討しており、いくつか期待できる方法もあるという。デルやIBMなどの同業も同じ問題に直面している。デルの場合、腐食しやすい環境にある電子機器は2〜4カ月で故障するとみている。
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