日系車のリコール続出〜米メーカーには反撃の好機か

 品質の高さで売っていた日系自動車メーカーのリコール(回収・無償修理)が続き、米大手3社に反撃の好機を与えている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、ホンダは最近、相次いで3件のリコールを発表した。トヨタも10日、パワーウィンドウのスイッチの不具合を理由に世界で743万台のリコールを申請して、両社のリコール台数は今月だけで約930万台に上っている。

 リコールが長期的な販売に影響を与えるとは限らないが、トヨタは2009〜10年に実施したアクセルやフロアマットに関する計1100万台の大規模リコールで失ったシェアをようやく取り戻しつつあり、ホンダもシェアが回復し始めたところだっただけに、今回のリコールは米メーカーやディーラーに付け入る隙を提供している。

 消費者は長年、トヨタ・カムリやホンダ・シビックに高い信頼を寄せ、これらには米メーカーの同等モデルより高い金を払ってもいいと考えてきた。コンシューマー・リポーツ(CR)誌やJDパワー&アソシエイツの品質および信頼性調査でも両モデルは高位を維持してきたが、近年はトヨタ、ホンダと他ブランドとの差が縮まっている。今月中に最新の信頼性調査結果を発表するCRは、これまでに「米メーカーの順位に大きな変化があった」と表明している。

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