プリペイド・カードで提携〜ウォルマートとアメックス

 ウォルマート・ストアズとアメリカン・エキスプレスは来週から、共同でプリペイド・カード「ブルーバード」の提供を始める。

 ニューヨーク・タイムズによると、低所得層を相手にするウォルマートと高所得層向けサービスが中心のアメックスの提携は意外な組み合わせだが、両社はこれによって急成長しているプリペイド・カード市場での地位固めを図る。

 プリペイド・カードはクレジットカードやデビットカードと違ってあまり規制がなく、金融業者は銀行口座を持っていない、または持っていても銀行サービスをあまり使わない消費者を主な対象にプリペイド・カード事業を展開している。現在、同市場は450億ドル規模と推定される(Center for Financial Services Innovation調べ)。

 ブルーバードはカードにアメックスのロゴが入り、アメックスのカードが使える場所ならどこでも使えるほか、利用者はアメックスの顧客サービス、携帯通信機器を通じた口座利用など通常はクレジットカードで提供されるサービスも受けられる。

 口座開設は、オンラインや携帯電話用ソフトを使う場合は無料、ウォルマートの店内では5ドルでセットアップ・キットを購入できる。口座開設前に信用調査を受けることはなく、最低残高や月/年会費、借越手数料もない(借り越しはできない)。口座を持つと給料を口座振り込みにできるほか、携帯電話のカメラ機能を使って小切手を撮影することで入金ができ、現金の引き出しもできる。

 手数料は、ネットワーク外のATMから現金を引き出した場合は2ドル、口座振り込みをしていない場合の引き出しにも2ドルかかる。それ以外の手数料について、両社はまだ発表していない。

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