加州、フラッキング規制案を発表

 カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は19日までに、シェール(けつ岩層)の資源採取などで使われる最新の掘削技術「フラッキング」(水圧破砕法)に関する規制の草案を発表した。

 ロサンゼルス・タイムズによると、全米でも最も厳しい内容の規制案は、フラッキングの実施前には州の許可を受け、地下水の水質検査を行い、実施する場所や方法などを周辺住民に通告するよう定めている。州当局は大気、地下水などを対象に環境影響調査を続けるほか、フラッキングに使う化学剤の情報などもインターネットで公開する。草案は今後、一連の公聴会を経て最終案が作成され、2015年1月から適用される。

 カリフォルニアの石油および天然ガス生産量は国内3位。フラッキングに関しては飲み水を汚染し、公衆衛生を危険にさらし、温室効果ガス(GHG)を放出するといった懸念もある。このため環境保護派は、科学的に安全が証明されるまで州内のフラッキングや関連技術の使用を禁止すべきだと主張している。

 規制案は、州に中立的なフラッキング関連の科学調査実施を義務づけた州法成立を受けて提示された。その内容はおおむね歓迎されており、エンバイロンメンタル・ワーキング・グループは「ざっと見たところ、良い項目もある」と話している。

 業界団体の西部石油協会(WSPA)も「広範囲にわたるが、これらの規制は適切なバランスに基づいている。これによってモンテレイ・シェールに眠る資源を責任ある形で開発できるようになる」と話した。

 同州のモンテレイ・シェールは石油産出量140億バレルが見込まれ、280万人の雇用を生み、州や自治体に250億ドルの収益をもたらすとも期待されている。

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