東芝、次世代モバイル・ストレージを今年発売 〜 eMMCに取って代わるか

 東芝は、次世代のメモリー記録(ストレージ)技術と呼ばれるユニーバサル・フラッシュ・ストレージ(UFS)の最新規格「2.0」を使ったソリューションを2014年中に発表する。eMMC(embedded MMC)に代わるストレージ技術として期待される。

 スマートフォンやタブレットのほとんどは、eMMCフラッシュ・ストレージを使ってきた。eMMCは、NANDフラッシュ・メモリーを基盤にし、マルチメディア・カードと同じインターフェイスで、消費電力が少ないのが特徴。

 ただ、eMMCは、NANDフラッシュ・メモリーを使うソリッド・ステート・ストレージ(SSD)に比べてデータ転送速度が遅いという欠点はある。また、eMMCは8ビット・パラレル・インターフェイスを採用しているため、パフォーマンス向上の点で限界に近づきつつあると指摘される。

 アナンドテック誌によると、新規格として登場したUFS2.0は、シリアル・インターフェイスを採用し、次世代のメモリー記録技術として注目されており、いずれはeMMCフラッシュ・ストレージ市場に食い込む可能性が期待される。

 東芝は、UFS1.0の時点でUFS支持を表明し、昨年、自社製チップセットをUFS規格に対応させた。東芝は現在、「HS-G2」「HS-G3」の2種類を開発している。前者のデータ転送速度は毎秒5.8ギガビット(Gbps)で、後者は11.6Gbps。最新のeMMCと比べて最大4倍の速さ。また、UFSは、データの読み書きを同時に行える。

 ただ、UFSがeMMC市場を奪うまでには、しばらく時間がかかりそうだ。東芝によると、eMMCのほうが電力消費量が少なく、価格も現段階ではUFSより安いという利点がある。

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