アッサ・アブロイ、ハイテク・セキュリティ事業が好調

 世界最大の錠前メーカー、スウェーデンのアッサ・アブロイ(Assa Abloy)は、より利益率の高いハイテク・セキュリティ事業に力を入れている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、ホテルの部屋の鍵にも使える通信端末用ソフトやデジタルID認証などを扱う同社のグローバル・テクノロジーズ部門について、ヨハン・モリン最高経営責任者(CEO)は「今はホテルやカフェなどオフィス以外で働くことがごく普通となり、企業にとっては誰が自社の通信システムに接続しているか把握することが重要になっている。市場は成長中だ」と話した。

 同社は今年1月、企業や政府向けに暗号化技術を提供する米企業アイデントラスト(IdenTrust、カリフォルニア州)を買収しており、最終的には、指紋や網膜識別といった生体認証技術分野への事業拡張も検討している。

 特に注目される先新技術に、ホテルの客室、オフィス、車などを解錠するためのデジタル・キーを利用者のスマートフォンに送信する技術がある。同社はすでに試験を進めており、4月には個人や企業向けに提供する予定。グローバル・テクノロジーズ部門の売り上げ構成比は約13%で、2013年第4四半期の営業利益率は18.4%と同社全体の16.6%を上回った。

 アッサ・アブロイは、一般的な南京錠やドア錠などの分野で10%のシェアを持つ世界最大手。4Qの売上高は前年同期比8%増の132億4000万クローナ、純利益は7%増の15億1000万クローナだった。

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