パナソニック、4K動画対応のカメラを発表 〜 ミラーレス機種では世界初

 デジタル・カメラ市場が縮小するなか、パナソニックは、カメラに対する消費者の関心を再度高めようと、テレビ製品の最新技術である4K(ウルトラ高精細)対応機能を搭載したミラーレス一眼カメラ「ルミックスGH4」を発表した。

 4Kは4000画素の意味で、従来のフルHD(高精細)の4倍に相当する解像度。その技術を搭載したルミックスGH4は、4K画質での写真および動画の撮影を可能にした。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、4Kテレビは世界中ですでに販売されており、最近では4K技術がパソコンやデジカメ、スマートフォンにも応用されいるが、4K動画撮影機能が搭載されたミラーレス一眼カメラでは、ルミックスGH4が世界で初めて。

 発売予定は今春の見通し。パナソニックでは、静止画と動画の両方を超高画質で撮影したいというセミプロや熱心な愛好家の市場取り込みを図る。価格は未発表。

 パナソニックにとって同製品は、家電依存体質から業務用製品への重点移行を示すもので、自動車や住宅設備といった利益率のより高い製品へと事業を広げる戦略転換を象徴する新製品の投入と言える。

 同製品の開発過程においては、消費者製品部門と業務用製品部門が初めて協業した。

 カメラ業界では、画質が比較的高いカメラ機能付きスマートフォンの台頭によって、小型自動照準機種の需要が急激に落ち込んでいる。その一方で、センサーが大きくレンズ交換も可能なうえ一眼レフより安価なミラーレスの需要が伸びている。それを受けて、多くのメーカーがミラーレス機種の開発に注力している。

 ただ、最近ではミラーレス・カメラ市場にも成長鈍化の徴候が現れ始めており、2013年の出荷は前年比1.2%減を強いられた。

 小型自動照準機種の40%減に比べると落ち込みははるかに小さいものの、市場がすでに縮小を示したことは今後の再成長にとって厳しい動向と言える。

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