GM、北米で追加リコール〜イグニッション関連、2倍以上に
- 2014年2月26日
- 米国ビジネス
ゼネラル・モーターズ(GM)は25日、イグニッション・スイッチの不具合によるリコール(回収・無償修理)の対象を2倍以上に拡大した。
AP通信によると、同社は先に「シボレー・コバルト」と「ポンティアックG5」合わせて78万台以上のリコールを発表したが、今回は他のモデル84万2000台を加え、計160万台以上となった。追加されたのは、2003〜07年型の「サターン・イオン」のほか、06〜07年型の「シボレーHHR」SUV、「ポンティアック・ソルスティス」、「サターン・スカイ」スポーツ車。ほとんどは米国、カナダ、メキシコで販売された。
対象モデルは、重いキーホルダーの使用や荒れた道を走行した際の揺れなどでイグニッション・スイッチがずれ、エンジンや電気系統が停止・切断する恐れがある。この状態になると、パワーアシステッドブレーキやパワーステアリングが利かなくなり、前席のエアバッグも作動しなくなる。
関連事故はこれまでに31件報告され、前席の搭乗者13人が死亡しており、死者の出た例ではエアバッグが作動しなかったが、いずれもエンジンは停止しなかった。GMは04年からこの問題を認識しており、07年3月には死亡事故の報告も受けていたがリコールは実施しなかった。
GMはさらに、07年までにはコバルトの事故で前席のエアバッグが作動しなかった例が10件あったことを認識していた。一方、05年にはエンジニアによるイグニッション・スイッチのデザイン変更計画を承認したが、のちにこれを中止した。
消費者擁護団体の自動車安全センター(CAS)は「GMと運輸省道路交通安全委員会(NHTSA)は、07年春までにリコールを実施すべきだった責任が問われる」と批判しているが、GMの広報担当者は「当初は1000台当たりの問題発生率が低かったため、リコールしなかった」と説明している。
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