グーグル、シャフトへの優勝賞金を辞退 〜 自己資金でロボット開発を強化

 米軍傘下の国防高等研究計画局(DARPA=Defense Advanced Research Projects Agency)のロボット開発コンテスト「ロボティクス・チャレンジ」で優勝したシャフト(SCHAFT)は、その賞金100万ドルの受領を辞退し、親会社のグーグル(Google)からの資金でロボット開発を強化する。

 レジスター紙によると、「今回、チーム・シャフトがダーパからの賞金辞退を決めたことは、ダーパのロボット開発コンテストを拡大させ、被災対応ロボットの開発をさらに拡大させるものだ」とロボティクス・チャレンジの統括責任者ジル・プラット氏は発表した。

 シャフトは2013年12月に、ダーパが主催したロボット開発コンテストの初期段階で優勝した。シャフトのロボットは、がれきのなかを進み、はしごを登り、残骸物をよけながら要救助者を助けるという競技内容で、競合ロボットたちに勝ったことで、米技術企業の関心を集め、2014年初めにグーグルに買収された。

 ロボティクス・チャレンジでは、2014年暮れに開かれる最終段階で200万ドルの賞金が用意される。

 シャフトが優勝賞金を辞退したことで、賞金の100万ドルは、次点だったソアー(THOR)とヴィガー(ViGIR)の2社に分配される、カイスト(KAIST)という別の次点開発社にも、その100万ドルを分けて受け取る資格があったが、カイストもシャフトと同様に、独自に資金を調達する道に進んだ。

 シャフトは東京大学のロボット工学関係者らが立ち上げたベンチャー企業。

 ロボット開発には、試作品をつくるだけで数千万円の資金がかかるため、シャフトは資金繰りの目的も兼ねて、ダーパのコンテストに出場したことろ優勝し、グーグルの関心を引きつけた。

 日本のベンチャー・キャピタル会社や科学技術支援関連の政府機関では、シャフトのロボット開発を褒めるだけで投資しなかったため、シャフトの経営陣はグーグルからの買収提示に即応した。

 シャフトの共同創設者は、資金を日本で調達することで日本企業としての地位維持を望んでいたが、出資する投資企業がなかった、と話している。

 一方、グーグルは昨今、合計9社のロボット開発新興企業を買収している。グーグルは、人々の日常生活のなかに浸透するロボットを開発する10年計画を打ち出しており、シャフトもその一環として買収された。

 グーグルがシャフトに支給される賞金を辞退したことは、米軍に対する礼節のような意味合いであり、その100万ドルを、シャフトの代わりに、資金繰りに苦しむほかの新興企業に分配できるようにしたグーグルの配慮だ。

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