トヨタ、加州の販売拠点を再編へ〜一部はテキサスに移転か
- 2014年4月28日
- 米国ビジネス
トヨタ自動車が、カリフォルニア州の米国販売拠点トヨタ・モーター・セールスUSA(TMS)を再編することが分かった。28日にも正式に発表する。
ウォールストリート・ジャーナルが複数の関係者の話として伝えた。トヨタは同州内で5000人を雇用し、多くがロサンゼルス郊外のトーランスにあるTMSに勤務する。同社広報担当者は27日、再編計画が事実と認め、5月1日で実施すると述べた。
トヨタは1957年から加州南部に米販売法人を置き、その後車の製造計画や設計、消費者向け金融、物流管理と機能を広げてきた。ロングビーチには製造拠点もある。
再編の詳細や、業務が大規模に州外へ移るかどうかは不明だが、2人の関係者は業務の一部はテキサス州に移る可能性があると述べた。トヨタ広報は、「業務がこれまでと著しく変わる人々に幾つかの選択肢を提供した。再編後の販売関連の部署やTMSの他部門、トヨタ・フィナンシャル・サービスでの新採用への応募が含まれる」と話した。早期退職制度も実施する。
トヨタの販売部門再編計画については、オートモーティブ・ニュースが先に伝えていた。
ケンタッキーやインディアナ、テキサス、ミシシッピ各州にはトヨタの組み立て工場があり、製造の拠点はケンタッキーにある。また、カリフォルニアとミシガンには技術センターもある。北米全体の運営は、昨年からジム・レンツ北米トヨタ社長が統括している。
アジア系の自動車メーカーにとって、カリフォルニアは長い間米販売の拠点だったが、生活費の高騰やLA周辺の税金の高さを理由に州外に移転した社もある。日産は06年にガーデナからテネシー州ナッシュビルへ本社を移した。ホンダも昨年、少数の上級社員をトーランスからオハイオ州コロンバスに移した。同州にはホンダの研究開発拠点と大型工場がある。
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