SAPとマイクロソフト、クラウド事業で提携 〜 アジュールとハナを統合へ

 独業務ソフトウェア大手SAPとマイクロソフト(Microsoft)は、20年間にわたる提携を拡張し、クラウド電算環境および携帯機器環境での統合を進めていく。

 イーウィーク誌によると、SAPは、「SAPビジネス・スイート」や「ビジネス・オールインワン」「モバイルプラットフォーム」「アダプティブ・サーバー・エンタープライズ(ASE)」、そしてハナ(HANA)プラットフォームをマイクロソフトのクラウド電算プラットフォーム「アジュール(Azure)」に移植する。

 SAP製品向けの開発者と顧客はそれを受けて、SAPのクラウド・アプライアンス・ライブラリー技術を利用してアジュール向けアプリケーションを簡単に開発できるようになる。

 今回の提携に関して、マイクロソフトのクラウドおよび企業向け事業部門のスコット・ガスリー上席副社長は、「プライベート・クラウドやサービス・プロバイダー向けクラウド、そしてアジュールで顧客が必要とするすべてのアプリケーションとソリューションをわれわれが提供する意思表明でもある」と述べた。

 両社はまた、SAPの携帯機器向けアプリケーションをウィンドウズおよびウィンドウズ・フォン8.1向けに開発していく方針を明らかにした。顧客は、SAPの携帯機器向けセキュリティー技術「モバイル・セキュア」あるいはウィンドウズの「インチューン・ソリューションズ(Intune Solutions)」経由でアプリケションを安全に管理できるようになる。

 マイクロソフトは、フロリダ州オーランドで6月3日に開催されるSAPの「サファイア(Sapphire)ナウ2014」会議でいくつかのアプリケーションを披露する計画だ。

 両社はまた、マイクロソフト用SAPゲイトウェイ最新版も開発する。同技術は、顧客企業が業務課程を自動化して、マイクロソフトのオフィス365をはじめ、アジュール経由でSAPのアプリケーション群やデータにアクセスできるようにする。最新版は2014年下半期に提供される予定。

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