イーライとサノフィが提携〜ED治療薬シアリスのOTC化で
- 2014年5月30日
- 米国ビジネス
医薬品大手イーライ・リリー(インディアナ州)と仏同業サノフィは、リリーの男性性機能不全(ED)治療薬「シアリス」を同種の製品では初の大衆薬(OTC)として販売するライセンス契約を結んだ。
地元紙インディアナポリス・スターによると、サノフィとイーライ・リリーは今後、シアリスを処方せんなしで販売する政府認可取得を目指し、欧米でイーライ・リリーの特許が失効する2018年に発売する計画だ。
シアリスは13年、21億6000万ドルを売り上げ、イーライ・リリーにとって4番目に大きな収入源となっている。
両社の契約によると、OTC版シアリスが認められた国すべてで販売をサノフィが受け持ち、イーライ・リリーがプエルトリコでのシアリス製造を担当する。契約額は未公表。
黄色い錠剤のシアリスは02年に欧州、03年に米国で発売されて以来、延べ4500万人の男性に処方されている。
イーライ・リリーのデイブ・リックス上席副社長によると、40歳以上の米国人男性の半数がEDを患っており、多くが医者にかかるのをためらっているためシアリスの大衆薬は大きな需要が見込める。
ED治療薬は、1990年代後半にファイザーが発売した「バイアグラ」が最初。ファイザーは数年前に欧州でバイアグラOTC版の販売認可を申請したものの、その後取り下げた。
イーライ・リリーによると、各国での認可申請はサノフィが主導する。
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