アレボ、NCで電池生産へ〜電力会社向けの大型を安く

 スイスの新興電池メーカー、アレボ・グループ(Alevo Group)はこのほど、ノースカロライナ州コンコードにある元のフィリップ・モリスたばこ工場で電力会社向けの新型電池を生産し、500人以上を雇用する計画を発表した。

 AP通信によると、同工場は2009年に閉鎖されるまで2000人以上が働いていた大規模な施設で、アレボの計画では15年に500人を雇い、販売が順調に伸びれば以後3年間に2500人以上を雇用する。アレボは同州当局者に計画を説明したが、工場開設で州や連邦の税控除といった支援は求めていない。

 同社がここで生産するのは、電力会社や給電網運営会社向けの大型のバッテリー。電力供給業者は現在、需要に合わせて化石燃料の火力発電所を運転、停止して電気の供給量を調整しているが、このやり方は一定の水準で発電を続けるよりたくさんの燃料を消費する。大容量の補助用蓄電池があれば、需要の変化への対応が円滑かつ効率的にできると考えられる。

 アレボはバッテリーサービスで十分な利益を出すため、蓄電と放電の適切な時期を予想できる分析方法を開発しており、ジョスティン・アイクランド最高経営責任者(CEO)は「顧客へのアピールを高めるため、当社はリチウムイオン電池の耐用期間を保証する計画」と話した。

 充電と放電を何度繰り返しても壊れない大型バッテリーを安く作るのは至難の業で、これまで成功した企業はない。アレボのバッテリー技術は、まだ社外ではほとんど見た人がなく試験も行われていないが、同社の資金調達に協力している投資家のハリソン・ウェルフォード氏は「他の大型バッテリーに見られる弱点を克服している」という。

 ただ、米国では州ごとに電力規制が異なるという別の課題もあり、アレボのバッテリーを導入しても電力会社の利益になるかどうかは不明だ。

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