フラッキング廃水の行方探る〜追跡法を開発と科学者

 フラッキング(水圧破砕)技術を使った石油・ガス生産で生じる廃水が環境に与える影響への懸念が高まる中、地下に注入する化学液の行方を追跡・発見する方法を科学者が編み出した。

 ビジネスウィークによると、フラッキング廃水の追跡法を開発したのは、ダートマス大学(ニュハンプシャー州)のナサニエル・ウォーナー氏らの研究チーム。廃水特有の地質化学的特性の組み合わせを識別することで廃水の動きを探れるといい、何種類もあるフラッキング用の化学液の成分ではなく、地下で化学液に混ざり込む成分に着目している。

 地下のシェール(けつ岩層)に水と化学物質を混ぜた大量の液体を高圧で注入するフラッキングでは、逆流水(flowback fluids)と呼ばれる廃水が地表に戻ってくる。そこには通常、注入した化学物質のほか地下で混ざった成分も含まれ、不純物を含んでいるため、追跡が難しいことで知られる。

 ウォーナー氏らはフラッキングの逆流水の特徴を調べた結果、ホウ素とリチウムが高濃度で含まれていることを突き止めた。シェールを破砕する際にシェールに付着していたホウ素とリチウムと考えられるという。

 チームはさらに、ホウ素とリチウムの各アイソトープ(同位体)比と、ホウ素と塩化物、リチウムと塩化物の元素組成比を調べた。廃水のサンプルはペンシルベニア、アーカンソー、ウェストバージニア各州で採取した39種類が使われた。その結果、自治体の汚水処理工場で処理された水でも逆流水であるかどうかが確認できたという。

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