サプライヤーとの信頼関係改善に努力〜GMトップ、契約のしくみ見直しへ

 GMの最高経営責任者(CEO)に就任して9カ月を経たメアリー・バーラ氏は、オートモーティブ・ニュースとのインタビューで、サプライヤーとの信頼関係改善を最重要課題に位置付けているとしたうえで、GMとビジネスを行いやすいよう「契約のしくみを変える」と表明した。

 GMでは昨今、複数の世代にまたがる車両プログラムの契約をサプライヤーに与える傾向が高まっている。さらには、市場ごとに契約を切り分ける代わりに、グローバル契約を交わすことで供給網の統合を進めている。バーラ氏によると、契約規模の拡大と年数の長期化の組み合わせで、サプライヤーはこれまで以上に首尾よく生産能力を計画立てることができる。

 バーラ氏はこれまで、GMがサプライヤーとの信頼関係を損ねてきた結果、パワートレインや自動運転、車載娯楽などの主要分野におけるサプライヤーの技術的なノウハウをめぐり、他社との競争で不利な状況に置かれてきたことを認める。

 GMの購買部門を配下に置くマーク・ルース氏も最近、サプライヤーの多くは「GMを信頼していない」とコメント。サプライヤー幹部と実際に会う時間作りや、GMの購買担当マネージャー陣に対して関係改善の重要性を強調するなど、細かい変革にも着手していることを明らかにした。

 GMによる業界でも異例の複数世代プログラム契約を評価する声がある一方で、メーカーの間には、サプライヤーが将来的な値下げに応じない場合に契約を撤回する傾向もある。

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