トラベロシティはiOSで検索を〜端末のタイプで表示価格に差
- 2014年12月11日
- 米国ビジネス
電子商取引で提供される商品やサービスの価格は一律ではなく、使っている通信端末のタイプや基本ソフト(OS)などによって異なるという調査結果を、ノースイースタン大学(マサチューセッツ州)情報科学学部の研究班が発表した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、研究者らは300人の助手を使い、 数百件の偽アカウントを作成して、さまざまなウェブサイトで異なる条件下の価格を比較した。この結果、例えば旅行予約サイト大手チープチケッツとオービッツでは、アカウント所有者としてログインせずにホテルを検索すると表示価格がログインした場合より1泊平均12ドル高くなることが分かった。
また同業のトラベロシティは、アップルの携帯端末用OSの「iOS」を使って検索する人にそうでない人より15ドル安いホテル料金を提示するという。
一方、住宅改装用品ホーム・ディーポのサイトは、携帯端末で検索するとデスクトップの場合より商品価格が約100ドル高く表示され、旅行予約サイトのエクスペディアとホテルズ・コムでは、不規則に一部の利用者に対してより高い価格が表示される。
客によって異なる価格を請求すること自体は違法ではなく、会員カード、クーポン、プロモーション・コードの所有者などに対して日常的に行われている。問題はその透明性で、無断でやられると消費者は反発する。
今回の調査で名前が上がった企業の一部は「差別の意図はない」と主張しており、エクスペディアとホテル・コムは、異なる価格を異なる顧客層に見せて反応を調べる「A/Bテスティング」と呼ばれる市場調査を行っていたと説明している。
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