エタノール生産、今年は利益率低下か

 2014年、米国のエタノール業界は好調に推移したが、原油価格の低下や主原料のトウモロコシの値上がりで、今後は利益が減る可能性がある。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、15年は利益率の低下で生産縮小を強いられる企業も出てくると見られるが、ガソリン安を受けて自動車の走行距離が伸びればエタノールの需要も横ばいまたは高まるとの見方もある。

 石油輸出国機構(OPEC)は14年11月下旬、米国の原油生産量が増えているにもかかわらず減産しないことを決定。これを受け原油価格の低下に拍車がかかった。これに伴いエタノールの先物価格も12月は25%低下し、業界大手グリーン・プレインズの株価は17%、パシフィック・エタノールは11%低下した。

 14年は業界にとって記録的な年だった。再生可能燃料協会(RFA)によると米業界の利益は86億〜100億ドルに達した。トウモロコシ価格は豊作続きで4年ぶりの最安値を付け、トウモロコシを原料とする国産エタノールは、生産コストの低下によってサトウキビ由来のブラジル産エタノールに対する競争力を高めたため、1〜10月は輸出が46%以上も伸びた。

 アイオワ州立大学のまとめでは、業界の利益率は4月に過去最高の1ガロン当たり2.04ドルを記録した。しかし、12月3日にはこれが1.12ドルに下がり、19日には58セントまで落ち込んだ。

 米国では00年代から導入された連邦規制により、ほとんどのガソリンに10%のエタノールが含まれているが、原油安でガソリンがエタノールより安くなり、燃料メーカーにとってはエタノール混合が高くつくようになってきた。連邦のエタノール規制はクレジットを使っても順守できる。トウモロコシ先物価格は、収穫したトウモロコシを売らずに備蓄する農家が増えたことなどから14年9月30日以降に23%上昇している。

 一方、原油安の恩恵を受けそうな農業分野もある。消費者は15年、ガソリン代低下で生じる合計1000億ドルの一部を外食に使うと見られるため、食肉業界は「牛肉や鳥肉の販売が伸びる」と予想している。また燃料費が下がれば、トラクターや農作物の輸送費も減少する。

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