社内の機密泥棒を突きとめる 〜 カナダのインターセット、検知技術を開発

 カナダの分析ソフトウェア開発会社インターセット(Interset)は、企業通信網内で不穏な動きをする従業員を特定できる技術と検出サービスを開発した。

 フォーチュン誌によると、インターセットの監視技術は、利用者の行動を追跡し、通常とは異なる動き(不審行動)をした際に管理者に通知する仕組み。同技術は、学習機能とパターン解析技術を応用したもので、企業の特定データ源を指定して監視できるのが特徴だ。

 インターセットはもともと、セキュリティー技術を使った書類共有や監査の記録を追跡するシステムを開発してきたが、1000万ドルの資金を追加調達したことで、不審アクセスの検出技術に取り組んできた。

 たとえば、従業員がある日突然に、会社の全ての販促情報をダウンロードしたり、ソフトウェア開発担当者がなんの前触れもなく自身のクラウド・ストレージ容量を2倍に拡大したりといったことが挙げられる。

 インターセットによると、数千件の特許を保有する大手半導体メーカーが同社の技術をすでに採用している。そのメーカーは、複数の従業員が結託して1日に50万点の書類を複製していたことをインターセットの検知技術によって突き止めた。同社は、その調査を現在進めているため、詳細を明らかにできないと説明している。

 そのほか、医療サービス向けソフトウェアを開発するシュアスクリプツ(Surescripts)でも、インターセットのシステムを6ヵ月前に採用した。スクリプツの最高情報セキュリティー責任者(CISO)のポール・カラタユット氏は、「(我々のように)企業資源が限られている組織にとってインターセットのサービスは非常にありがたい」と高く評価している。

 インターセットの同サービスは、監視するデータ源一件あたり年間50ドル。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る