カリフォルニアのホテルで給仕ロボット 〜 新興企業のサヴィオークが開発

 カリフォルニア州ニューアークにあるアロフト(Aloft)ホテルが給仕ロボットを使ってルーム・サービスを提供し、話題を呼んでいる。

 インフォメーション・ウィークによると、同ホテルに宿泊したテキサス州出身の男性が給仕ロボットの動画を撮影してユーチューブに投稿したところ、大きな反響を呼んでいる。

 その男性が、タオルと歯ブラシをホテルに頼んだところ、人の代わりにやってきたロボットは部屋の前に来ると、客室の電話にかけて到着を伝える。男性がドアをあけると、寸胴の胴体にディスプレイがついたロボットが立っており、ディスプレイに「こんにちは、ご注文の品をお届けに来ました」と表示される。ロボットの頭部が開き、指定の品物を取り出せるようになっている。

 男性が品物を取り出し、ディスプレイを使って5段階評価をつけると、ロボットは挨拶して通路を戻って行った。

 「サヴィワン(SaviOne)」という同ロボットを開発したのは、新興企業のサヴィオーク(Savioke)だ。同社は、クパチーノのアロフト・ホテルで2014年にサヴィワンを試験運用し、その後、ニューアークのアロフトでの試験導入機会を得た。

 サヴィワンは、検知器とナビゲーション・ソフトウェア、ホテルのワイファイ接続システムを活用して、客室と階下の充電室を行き来する。エレベーターでもみずから乗り降りできる。

 この種のロボットが雇用機会を奪うという懸念も一部で指摘されるが、同社のスティーブ・カズンズ最高経営責任者(CEO)は、「ホテルの人間がロボットを管理し、操作しなければならない」と話し、そういった懸念に反論する。

 同社の試験運用は3月中旬に終了。同社によると、サヴィワンは試験期間中に合計2000個の品物を客室に届けた。また、当初は、万一に備えて人を付き添わせたが、それも不要だということが分かったという。

 同社は最近、新型の給仕ロボット「リレー(Relay)」を発表した。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る