ティブコ、逐次分析機能でIoTに対応 〜 リアルタイム・データ分析を強化

 データ管理および分析技術を開発するティブコ・ソフトウェア(Tibco Software、パロ・アルト拠点)は、業界初のリアルタイム・データ分析ソリューション「ライブ・データマート(Live Datamart)」の第2世代を発表した。

 オートメーション・ワールド誌によると、新しいライブ・データマート2.0には、データの逐次収集に対応する自社技術のコンティニュアス・クエリー・プロセッサー(Continuous Query Processor)ほか、ジャバ・スクリプトAPI(application programming interface)、インメモリー・データ・グリッド技術のネイティブ・サポート、モノのインターネット(IoT=Internet of Things)のサポートが追加されている。

 「ライブ・データマートの目的は、分析を実務に活かすことにある」と、同社のリチャート・ティベッツ最高技術責任者(CTO)は話す。「事業過程や製造過程で何が起こっているかを担当者が深く理解できるようにするのが同社の技術だ」。

 ライブ・データマートはもともと、オンラインの小売用販促やバンキングをおもな用途として開発されたが、IoTの進歩を受けてリアルタイムの事象管理へと拡大した。同社は現在、石油およびガス、食品および飲料、バイオテクノロジーといった業界での応用も視野に入れている。

 製造業現場ではビジネス・インテリジェンス(BI)アプリケーションがすでに普及しているが、就業時間の終了時にその日に起こった事象の報告を受けるというのが現在でも典型的な使い方だ。

 かたやライブ・データマートは、随時入ってくるデータを随時分析するという概念に根ざしている点で違いがある。あらかじめ設定したルールにもとづいて重要な通知だけを担当者にリアルタイムで知らせることができる、とティベッツ氏は説明している。

 たとえば、石油の採掘現場で圧力や電圧、温度の検知器を油田に設置し、ライブ・ストリーミングでデータをライブ・データマートに送ることができる。ライブ・データマートは、故障の確率が5%を超えると通知を発するといった設定が可能だ。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る