GE、蓄電事業を活性化 〜 コン・エディソンにリチウムイオン電池を供給
- 2015年5月4日
- 環境ビジネス
ゼネラル・エレクトリック(GE)は蓄電事業部門の再生を試みている。
同社は、コン・エディソン・デベロップメント(Con Edison Development)がカリフォルニア州中部で進めているプロジェクトに8メガワット時の蓄電システムを提供すると最近発表したばかり。
グリーンテック・メディアによると、GEは、コン・エディソンの同プロジェクトにチウムイオン電池を納入する。同社がリチウムイオン電池を販売するのはこれが初めてのことだ。
GEは2007年に、ベータR&D(Beta R&D)を買収し、以来、ナトリウム金属ハロゲン電池を「デュラソン(Durathon)」の名称で開発してきた。1億ドルの初期投資を通じて2009年にデュラソンを商用化し、2011年には1億7000万ドルを投じて製造工場を開設した。
しかし、2015年に入って同社は、ナトリウムイオン電池の生産を大幅に縮小し、ニューヨーク州の工場で400人の従業員を配置換えして、わずか50人の作業員のみを残す施設に改編した。
その間、GEのエネルギー関連事業は、天然ガスを中核とした戦略を構築してきた。GEベンチャーズの幹部は最近、安価な天然ガスや、即座に稼動できるタービンと競争するうえで、大規模蓄電設備には困難があるという見方を示していた。
そういった背景から、GEによるコン・エディソンへのリチウムイオン電池提供は、蓄電市場の下流分野で同社が見せた新しい動きと言える。
同プロジェクトは、全米に550メガワット以上の再生可能エネルギー施設を有するコン・エディソン・デベロップメントが手がける初の大規模蓄電事業。GEは、過去何年にもわたって風力発電事業に関して同社と協力関係にあった。
GEは今回のプロジェクトで、コントロールやパワー・エレクトロニクス、インバーターを含む完全な蓄電システムを提供する。また、モデル化のノウハウも提供して、電池の性能や売り上げに関する予想分析も行う。
蓄電池は太陽光発電によって完全に充電され、4時間にわたって2メガワットの電力を供給する。
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